ASTM D638
プラスチックの引張特性の標準試験方法アプリケーションの概要
試験方法の概要
ASTM D638 に準拠したプラスチックの引張試験は、広く使用されている非常に重要な試験方法です。試験片を破断点まで引っ張るのに必要な力を測定するだけで、複数の材料特性を知ることができます。製品設計エンジニアや品質管理者は、このデータを参考に最終用途における製品の性能を正確に予測することができます。これらの情報は、新製品の開発、業界や政府の基準への適合性の確保、製造の改善、製造コストの削減などに重要です。
プルテストと呼ばれることもあるこの試験では「ダンベル」や「ドッグボーン」の形をした試験片を万能試験機のグリップに入れ、制御された張力をかけて破損させます。試験速度は材料の仕様によって決定され、試験片のパラメータの測定には伸び計が使用されます。このようにして得られた引張試験データから、極限引張強さ、降伏強さ、伸び、面積減少など、材料の本質的な特性を得ることができます。この情報をもとに、ヤング率やポアソン比の計算も可能ですASTM D638 は、ISO 527-2 と非常によく似ていますが、材料の応力-ひずみ曲線の非線形部分の分析において異なります。線形領域がほとんどない材料の場合、ASTM と ISO の差が大きくなる場合があります。プラスチックには粘弾性があるため、多くの場合、これらの試験は最終的な使用環境をシミュレートするために恒温槽を使用して行われます。
ASTM D638 のソリューションには、一般的に以下に示すタイプのコンポーネントが含まれます。
加重フレームのオプション
プレミアムな MTS Criterion® とエコノミーな MTS Exceed® 万能試験機は、ASTM D638 に準拠したプラスチックの引張試験に最適です。これらの試験システムには、1 コラムの卓上型から大型の 2 コラムの床置き型まで、さまざまな力の容量とフレームスタイルがあります。また、30kNと100kNのモデルにはデュアルゾーンの試験スペースがあり、頻繁に試験要件を変更する場合のセットアップ時間を短縮することができます。新しい負荷フレームの代わりに、MTS ReNew™ アップグレードを使用することで古い試験システムのソフトウェアとコントロールを近代化することができます。
その他のオプション
この規格に関連するその他のオプションについては、このページのアプリケーション試験方法テクニカルノートをダウンロードしてください。