すべての組織は安全な職場環境を提供することに努めていますが、機械を安全に操作するための最良事例やコンプライアンス要件については、いまだに多くの混乱があります。ISO 13849 では、潜在的な人の安全リスクと、それぞれの状況に必要な安全性能レベルに関する明確なガイドラインが提供されていますこの国際規格は、EU では一般的なエンドユーザーの要求事項であり、他の多くの地域の安全規格でも参照されています。
必要とするパフォーマンスレベルには次の 3 つの要素が影響します:
1. 潜在的な傷害の度合い
2. 曝露の頻度
3. 危害の制限の可能性
潜在的な傷害の度合い
軽度または重度
傷害の度合いのカテゴリーで機器を分類するために、次の 2 つのオプションがあります:軽度とは、通常は回復可能な傷害を示し、重度とは、通常は回復不可能な傷害または破壊を示します。機械式の試験システムでは、試験装置の操作時に不可逆的な傷害または破壊の可能性があるため、深刻な分類に属し、準拠するためには最低でもパフォーマンスレベル c(PLc)が必要となります。
暴露の頻度と期間
滅多にない、あるいは高頻度
試験装置の場合、暴露の頻度は、試料エリアへのアクセスとして定義されます。アクセスは一般的に、試料の取り付け、取り出し、調整、よおびアライメントで発生します。暴露の時間については、「滅多にない」とは、15 分間隔で 1 回以上試料エリアにアクセスしないこと、累積暴露時間が全体の動作時間の 1/20 を超えないことと定義されてまいす。このような状況では、暴露の評価は「F1」となります。試験オペレータが 15 分に 1 回以上試料にアクセスしている場合や、この暴露が全体の操作時間の 1/20 を超える場合は、頻繁な暴露とみなされ、「F2」評価の暴露となります。「F2」の評価を頻繁に受ける場合は、準拠のために少なくともパフォーマンスレベル d(PLd)が必要です。暴露が滅多にない場合は、危険を回避または制限に発展する可能性に応じて、パフォーマンスレベル c または d を必要とする可能性があります。
危険を回避できる可能性
可能、またはほとんど不可能
危険を回避できる可能性と被害を限定できる可能性には次の 2 つのカテゴリーがあります:特定の条件下で可能、またはほとんど不可能。リスクアセスメントを行うことで、適切なカテゴリーを決定することができます。もし、危険の回避がほとんど不可能だと考えられる使用ケースがあり、重大度=S2であれば、このケースは最低でもパフォーマンスレベル d を必要とします。この同じケースで、暴露の頻度=F2 であれば、パフォーマンスレベル e のソリューションが必要となります。
試料エリアへのアクセス頻度は重要な要素です。
要約すると、ほとんどの試験装置の特定の安全基準を満たすためには、パフォーマンスレベル評価の c、d、e が必要です。試料エリアへのアクセスと暴露の頻度は、要求される安全性能レベルを決定する上での主要な要素です。お客様の安全に関するご相談は、MTS までお問い合わせください。